元朝詣り・浄土庭園ライトアップ大晦日の夕方から元旦の早朝にかけて、毛越寺(もうつうじ)の浄土庭園ライトアップが行われました。大晦日の夕方に行ってみると、拝観者の人がまばらでゆっくりと見ることができました。ライトアップを見るなら初詣で混雑する前、大晦日の夕方がおすすめです。1年のお礼を申し上げてきました。


毛越寺は嘉祥3年(850)、慈覚大師によって開山されました。奥州藤原氏二代基衡(もとひら)から三代秀衡(ひでひら)の時代に壮大な規模の伽藍が整備されたと伝えられています。往時には堂塔40、僧坊500もの伽藍を有し、中尊寺をしのぐ規模だったそうです。

現在は「大泉が池」を中心にした浄土庭園、平安時代の伽藍遺構が保存されています。国の特別史跡と特別名勝の二重の指定を受けています。現在の本堂は平成元年、平安様式にて建立されました。

ライトアップは12月31日16:00~1月1日5:00という案内でしたが、実質的には日没後の暗くなった時間からライトアップが始まりました。12月31日と1月1日は拝観料が無料となります。

大泉が池ライトアップが始まる前の「大泉が池」です。月がきれいでした。


大泉が池 遣水夕焼けを映す「遣水(やりみず)」です。

"この遣水は、庭園の発掘調査中に往時の姿のままたに発見されたもので、遣水の以降は奈良の宮跡庭園を除いては例が無く、平安時代の遺構として唯一のものである。遣水は池に水を取り入れる水路であり、玉石を底に敷きつめ、流れには水越し、水切り石、その他水の曲がり角や池への注ぎ口に石組みを配するなど平安時代の指導書「作庭記」の様式を余すところなく伝えている。その美しい流れとせせらぎは浄土庭園に風雅な趣を添えており、「曲水の宴」の舞台ともなる"毛越寺案内板


gon1801DSC05198参道や「大泉が池」の周りなどに提灯が張り巡らされていました。


毛越寺常行堂「常行堂」です。現在の建物は享保17年(1732)に仙台藩主伊達吉村公の武運長久を願って再建されたものです。


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大泉が池氷が張った「大泉が池」をライトが照らし始めます。右奥が本堂です。


大泉が池 出島石組と池中立石

「出島石組と池中立石」です。荒磯風の出島で、水辺から水中へと石組が突き出しています。先端には約2メートルの景石が据えられています。


毛越寺 本堂平成元年に建立された本堂。


gon1801DSC05239本堂側から山門を見ています。


毛越寺 山門山門から本堂を見ています。


社務所が閉まる前でしたので御朱印を頂くことができました。



高橋克彦著の「炎立つ」を年末に読んでいて、平泉に行きたくなったことも訪れた理由の一つです。ライトアップの情景は、奥州藤原氏初代藤原清衡公が作りたかった楽土を見たような気がしました。